【お知らせ】
新刊『セントエルモの光 久閑野高校天文部の、春と夏』(講談社)
高校天文部が舞台の青春モヤモヤ系YA。SNS依存気味の主人公が、天体観測を通じて自分自身を見つめ直すお話です。
4/12発売です! どうぞよろしくお願いいたします。
【お仕事】
・新刊のイラストチェック。
・改稿。久しぶりに編集さんに褒められました;;迷走してたけど頑張って良かった。
・取材。1泊2日で関東取材ツアーでした。
『おにのまつり』以降、取材の機会が増えているのですが、やっぱりどんな題材にしても、100冊本を読むより1人と話してみる方が解像度が上がりますね。いい本にしよう。頑張ります。
【読んだ本とか観た映画とか】
・Being an Ally, Edited by Shakirah Bourne and Dana Alison Levy
ロンドンで投げ売りされていた本。「よりよいアライであるために」というテーマで、YA作家たちがエッセイや体験記を寄せています。
編者でもあるDana Alison Levyの"Dana's Absolutely Perfect Fail-safe No Mistakes Guaranteed Way To Be Ally"(Danaの絶対に完璧で安全で失敗しない保証付きのアライになる方法)というエッセイが良かった。このタイトルはもちろんおふざけで、結論としては「アライになるための絶対に完璧で安全で失敗しない保証付きの方法などない」ということなのですが。アライであるということはものすごく複雑で、たった一つの答えなどなく、幾度となく間違えて、反省し、修正しながら進む以外に道はないのです。
ここのところAllyshipについてこんこんと考えています。答えは出ないのだ。
・『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
今年度アカデミー賞作品賞受賞作! 人種、セクシャリティ、家父長制、ADHD、あらゆる問題をカオスに包み込んだ傑作でした。
怒涛の展開とマルチバースに振り回されて脳内メタメタにされたところに、”Be Kind."というごくごくシンプルなメッセージを一滴垂らされて、なんかもう麻痺っていうか、謎の多幸感? もしかして整うってこういうことですか? 万人向けとは思わないけど(そして犬が痛い目に遭うけど)私はめちゃくちゃ好きでした。
あととにかくジョブ・トゥパキのファッションがどれも可愛すぎる~~~~~~。
・『最も危険な年』
トランスジェンダー映画祭2023春に参加しました。
どの映画も素晴らしかったですが、『最も危険な年』は今観ておいてよかったと心から思う。2016年米国ワシントン、トランスジェンダーのトイレ利用を制限する法案をめぐるドキュメンタリー。同じような場に居合わせたとき、自分に何ができるだろうかと考えさせられました。
これ、もっと大規模に公開or配信してもらえないのかな。自分には関係ないと思ってる人も全員観た方がいいと思う。
・『片袖の魚』
トランスジェンダー映画に関連してもう1本。トランスジェンダーのリアルとマイクロアグレッションの何たるかを実感できる映画です。でも暗くないし、全体的に軽やかだし、ラストは爽快感すらある。4/2まで無料配信されてるのでみんな観て〜。
【その他】
・ロンドン(&ちょっとだけオクスフォード)に旅行に行きました。
よく取材ですかって聞かれるけど普通に個人的な旅行です。諸事情ありこのタイミングでしか行けなかったのです。私だってできれば夏に行きたかった。ロンドン寒かったょ………。
大学院でイギリス文学を研究していたので、いつかは行ってみたいと思っていたのですが、実際行ってみると、なんというか、変な街でした。古さと新しさがあって。美しさと汚さがあって。柔軟さと偏屈さがあって。だからロンドンに惹かれるのかなあ。
一週間でも全然足りなかったので、また行きたいです。今度は気候のいい時期に!
・イラストレーターの香琳さんの個展『おとぎ話の少女たち』に行きました!
『悪魔のパズル』でお世話になって以来、一ファンとして応援しています。今回初めてお目にかかったのですが、イラストの印象そのままの素敵な方でした!
ラノベや児童文庫はイラストレーターさんと一緒に作るっていう感覚がすごく強いので、感謝感謝なのです。これまでにご一緒したイラストレーターさんはどなたのこともハチャメチャに応援しています。