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天川栄人のブログです。新刊お知らせや雑記など。

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【1/28発売】『あやかし協定』宣伝コンテンツもろもろ

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新作妖怪ストーリー『あやかし協定 妖怪は友だちにふくまれますか?』(集英社みらい文庫/イラスト:亜樹新先生)、いよいよ1/28(金)に発売です!

 宣伝用コンテンツをたくさん作っていただきましたので、こちらにまとめます! ぜひチェックしてみてくださいね。

●公式PV

youtu.be なんとなんと!
 千里CV:村瀬歩さん(アニメ『ハイキュー!!』日向翔陽、アニメ『魔入りました!入間くん』鈴木入間 役など)
 相馬CV:比上孝浩さん(アニメ『日常』桜井誠 役など)
 という超豪華なキャスティング! ありがとうございます!

 かっこかわいい亜樹新先生のイラストも相まって、大変贅沢な仕上がりになっております。ぜひご覧ください!

●ショート動画

 上記キャストによるショート動画『千里と相馬の妖怪ラジオ』が、1/26より順次公開されます。

 声優さんや芸人さんのラジオをヒントに、千里と相馬がなんやかんやおしゃべりする感じで脚本書き下ろしました。二人の関係性が伝われば嬉しいです!

【第1話】はじめまして!

youtu.be

【第2話】発売直前!

youtu.be

【第3話】無人

youtu.be

【第4話】マイナー妖怪

youtu.be

【第5話】怖い話

youtu.be

●LINEお友達限定コンテンツ

 LINEでみらい文庫公式アカウントとお友達になってくださった方限定! 1/24より、LINE VOOM(タイムライン)にて『あやかし協定 妖怪ノート』を順次公開中です。作中に登場する妖怪について、千里と相馬が紹介します。

miraibunko.jp

page.line.me

●特集ページ

 あらすじやキャラ紹介など、詳しい内容についてはみらい文庫の特集ページをチェックしてください! 冒頭試し読みもありますよ。

 発売前から応援コメントもちょうだいしており、本当に嬉しいです! ありがとうございます。楽しんでいただけますように。

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 いよいよ今週金曜、1/28発売です! 明るく楽しい一冊になりましたので、ぜひぜひ手に取ってみてくださいね。応援よろしくお願いします!

 なかなか先の見通せない情勢ですが、こんなときだからこそ、本を通して読者様に元気を届けられたらと思っています。

 どうぞよろしくお願いいたします!

 ご予約・ご購入はこちらから↓

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歩き出すシンデレラ

シンデレラ・コンプレックス

 というのがありまして。若桑みどり先生の『お姫様とジェンダー*1を読んでから、ずっと気になってはいたのです。

 もちろんこれは別に最近現れた概念ではなく、以前からちょいちょい聞く話ではあり、Wikipedia読めばうっすら分かった気にはなれるんですけど、「うっすら分かった気になってる」ときってほとんどの場合「全然わかってない」ので、なにはともあれ原典を読んでみた。

www.kinokuniya.co.jp

他者に面倒をみてもらいたいという根深い願望、個人的・心理的な依存が女を押さえつけている…。わたしはそれを「シンデレラ・コンプレックス」と名づける。そして、シンデレラのように、女は今日もなお、外からくる何かが自分の人生を変えてくれるのを待ちつづけているのだ。

「シンデレラのように、いつか素敵な王子様が現れて、私を幸せにしてくれるはず」そう思いながら、ただただ待つ。助けてほしい。守ってほしい。その依存的願望=シンデレラ・コンプレックスが、女性の自立を妨げているのだ、というのが著者ダウリングの主張なわけです。(もちろん依存的願望は女性に限ったことではないのですが、少なくとも本書の中で扱われるのは女性におけるそれです)古い本なのでちょいちょい引っかかる部分はありますが、いやでもわかる、わかるなー、というのが個人的な感想です。

 ここで改めて言うまでもなく、「囚われ、助けられ、守られる」という旧式のプリンセス像は、もはや完全に時代遅れであるにもかかわらず、物語の形で今もなお繰り返し語られ続け、女の子を縛る呪いにもなっています。女の子が、女の子であるというだけで、自ら「助け待ち」の態勢になり、自分の可能性を狭めているのだとしたら、それはとても悲しいこと。書き手としては、そういう旧い価値観を無自覚に焼き直すようなことは避けたいなと思います。

 とはいえ。とはいえ私だってシンデレラ好きだし*2、ドレスアップのシーンはワクワクするし、恵まれない境遇の主人公が成り上がっていくお話は、テッパンの面白さだと思うし。シンデレラが好きな女の子に「こんな物語は時代遅れだから読んじゃいけません! ガラスの靴*3は処女性の象徴で、あなたの独立心を奪い家父長制のうちに囲い込むのよ」とか言うのは、なんだかなあ。

 で思うんですけど、物語は生き物だから、時代によって読み替えるのも全然アリ。ガラスの靴、いいじゃん。だって、靴って、履いて、歩き出すためにあるものでしょう。考えようによっては、とてもポジティブなモチーフとも言えるのではないでしょうか。

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通りを渡るということ

『シンデレラ・コンプレックス』の中で印象的だったのが、著者ダウリングが見る「通りを渡る」夢です。

  街のすさまじい雑踏に、わたしはたじろぐ――人の群れ、音、車の流れ。(…)

「とにかく動くこと」内なる声がせきたてた。「いつまでも突っ立ってるわけにはいかないんだから」(…)

 通りを渡るということが肝心だったのだ――一歩ずつ、車やトラックにはねられないよう気を配り、活動と行動と喧騒の中を分け入って進む――まったくの独立で。

 通りを渡ったとき、わたしは気もやわらぎ、おじけづかなくなり、目の前にひろがるこの午後の光景になんとも愉快な気分になった。傷つくことなく通りを渡ったのだ。(…)

 要するに、わたしは充足を感じた。

 ハーレムの騒がしい大通りを自力で渡りきる夢を見て、著者は覚醒する。これまで自分を縛っていた依存的願望にさよならして、自分の力で生きていこうと決意します。

 王子様が白馬を駆り竜と戦っているというのに、お姫様のほうは「通りを渡る」だけなんて、ちっぽけな冒険だなと思いますか? そんなことないんじゃないかな。だって、「通りを渡る」というのは、ものすごく勇気が要ることだから。

 というのも、シンデレラとは全然関係ないんだけど、この「通りを渡る」くだりで、私、映画『ガタカ』を思い出したんです*4

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こいつすぐ映画の話に持ってくな。

 主人公は事情があって近視である(裸眼だとほとんど何も見えない)ことを隠しています。でもある日、コンタクトを外した状態で通りを渡らなければならなくなる(どんな状況? って感じだけど、まあ事情があるんです)。

 目の前の通りを、高速で行き交う車。視界はぼやぼやで、危ない。でも、渡らなければならない。助けはない。だからあるとき覚悟を決めて、ひとりで渡る。無事に渡り切ったのち、美しい朝日を見る。とても印象的なシーンです。

 のちにヒロインが言います。

 You couldn't see, could you? That night, crossing the street.  You crossed, anyway.

 見えなかったのね。道路を渡った時。でも渡れた。

 でも渡れた。渡れたんです。

 思うに、「通りを渡る」ことは、「挑戦する」ことの比喩なのです。周りにどれだけ不可能と言われても、やってみる。誰のためでもなく、自分だけのために。できない理由を探す前に、踏み出す。それは怖いことだし、事実危険だし、もしかしたらやっぱりできないかもしれない。でも、渡らなければ、あの美しい朝日は絶対に見られないのです。

 そういえばちょっと前のドラマ『大豆田とわ子と3人の元夫』にも「信号のない横断歩道を渡るのが怖い」キャラがいたなあ。「通りを渡る」ということは、怖いことなんですよね。本質的に。どこから何が出てくるかわからんしさ。だいたい、真正面から襲ってくるドラゴンばかりが敵じゃないでしょう。頼んでもないのに急に脇から出てきて「やめときなさい!」って進路を阻む、おせっかいな障害が、特に女の子の人生には多いんじゃないかと思う。

 でも当然だけど、女の子にだってできるんですよ。やろうと思えば。歩き出してしまえば。ふらつきながらも裸眼で道路を渡り切った、『ガタカ』の主人公のように。

 だからこそ、女の子にはどんどん「通りを渡って」ほしい。自分の足で世界に飛び出して、人の行き交う大通りをずかずか歩いてほしい。「怖かった。でも渡れた!」「私、案外できるじゃん!」という成功体験を、なるべくたくさん得てほしい。女の子だけがお城の中で大事に大事に守られてなきゃいけない理由なんて、どこにもないんだから。

 ときに失敗しつつも、挑戦し、自分ひとりの力で幸せになる。そういう道は、性別にかかわらず誰にも平等に開かれているべきです。自分の人生を自分で動かせるという実感は、生きていくうえで欠くべからざることだと思うわけです。

 現代のガラスの靴は、王子様に選ばれるためじゃなく、シンデレラが自力で踏み出す一歩のためにあってほしいと思います。 

で、宣伝

  とかなんとか思いながら書いたのが、『毒舌執事とシンデレラ』シリーズ(講談社青い鳥文庫)です。エンタメなので別にテーマとかはなくたっていいんですけど、でも書きながらずっと『シンデレラ・コンプレックス』が頭にありました。

 トンチキな題名ですが、いたって真面目です。私こんなだから、すぐチョケちゃうんですけど、でもほんとに本気で書いたので、たくさんの方に読んで欲しいです。応援してください!

aoitori.kodansha.co.jp 

 詳細はこちら↓

eight-tenkawa.hatenablog.com

 2巻はこちら↓

 ぜひぜひ、ご感想くださると嬉しいです! 青い鳥文庫ウェブサイトなどから、お気軽にどうぞ。

 

 長くなっちまったな。わはは。今年も頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

*1:主にディズニーアニメのプリンセス映画を題材に、ジェンダーについて考える入門書。ド名著。読んで。

*2:NHKの『バリバラ』で「シンデレラ問題」が話題になったとき、今どきシンデレラなんて……という論調の中、「でも私はシンデレラ好き~」とおっしゃる方がいて、それはそれでなんか安心した。

*3:Amazon Original版の映画『シンデレラ』では、シンデレラがガラスの靴の履き心地の悪さを愚痴っていてすごくよかった。そりゃ普通いやだよね。なおガラスの靴(The glass slipper)はもともとは毛皮の靴だったとかいう議論があるけど、要は重要なのは材質ではなく、容易に脱げる形であること(slipper)ってことだと思う。

*4:イーサン・ホークジュード・ロウユマ・サーマンの静かで美しいSF。めちゃいい。観て。

【1/28発売】『あやかし協定 妖怪は友だちにふくまれますか?』

 新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。帰省中よそに預けていた猫の機嫌がなかなか直りません!

 新年早々宣伝で恐縮ですが、新作『あやかし協定 妖怪は友だちにふくまれますか?』(集英社みらい文庫)が1月28日に発売予定です!

 超かっこいい&ハイパーかわいいイラストは亜樹新先生です。ご期待ください!

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【あらすじ】

いなかからやってきた千里(超元気だけど友達ゼロ!)は、京都の寮がある中学に入学。
友達を作ろうとはりきっている……けど、ルームメイトの相馬は"超クール"なやつだった! 

ある夜、千里は相馬が妖怪「雷獣」をつかまえているのを目撃。
じつは、妖怪は人間の生活にとけこんで暮らしているらしい(!)。

そして相馬は「イタズラしすぎた妖怪」をつかまえる組織『カラス』の一員だった! 
千里は、相馬の相棒として、妖怪トラブルを解決することになってしまって……!?

読めば元気がでる、妖怪ファンタジー

miraibunko.jp

 でこぼこバディが大暴れ? 妖怪だらけのアクションコメディ!

 前作『悪魔のパズル』は、とにかく悩みまくる主人公でしたが、今度の主人公は、考えない! フィーリングで突き進む超元気っ子です。クール(物理的に!?)なバディとのかけあいや、次々登場する個性豊かな妖怪たちもお楽しみに。

 とにかく頭を使わずに、ゲラゲラクスクス楽しめるような作品を目指しました。担当編集さんに「読めば元気が出る!」と太鼓判押していただいたので、お疲れ気味の大人の方もぜひ。

 怖いけどどこかユーモラス。ゾクッとするけどクスッとする……そんな妖怪の魅力が伝われば嬉しいです!

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こちらは岡山県蒜山地方のローカル妖怪スイトン。悪いやつは食べちゃうぞ。

 宣伝企画もろもろ準備中なので(みらい文庫さんいつもありがとうございます!)、Twitterにておいおいお知らせしていきますね。また、みらい文庫さんとLINEでお友達になると、みらいニャン(可愛い)がタイムラインで最新情報を流してくれるので、こちらもこの機会にぜひ。

 1/28発売です! どうぞよろしくお願いします。

  ご予約はこちらから↓

books.shueisha.co.jp

2021年ありがとうございました

 2021年、お疲れ様でした。

 おかげさまで、今年は『悪魔のパズル』②(集英社みらい文庫)『毒舌執事とシンデレラ』①②(講談社青い鳥文庫の3冊を出すことができました。ありがとうございます!

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 他にも同人誌に参加したり、高校生さんの作品の審査をしたり、その他もろもろ、一年通して忙しく過ごしました。ありがたいことです。

 2月にはデビュー5周年を迎え、著作がちょうど10冊目になるなど、個人的になんだか感慨深い年でもあったのですが、自分は恵まれているなあと思う一方、書けば書くほど自分の下手さを思い知るようで、ヘラヘラしてもいられず。書きたいものはいっぱいあるのに、自分の力が追いつかなくて悔しいです。せめて、応援してくださる方への感謝の気持ちだけは、いつでも忘れずにいたいと思っています。

 とはいえ小説書くの楽しい〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!のは変わりないので、まだまだ頑張るぞい。作品のご感想など、ぜひお気軽にお聞かせください。お手紙やTwitterなどはもちろん、各版元様のサイトからも感想が送れます。見つけたら泣いて喜びます!

 

 これだけで終わるのも忍びないので、迷い深きこの一年、心の支えになってくれたものたちを紹介します。

ル・ポールのドラァグ・レース

www.netflix.com

 ご存知の方も多いと思いますが、これ見始めてから大袈裟じゃなく人生観変わって行ってる感じがあります。ド派手でハッピーなつよつよメッセージが、折れそうな心に染みるのだ。

 推しはS2のパンドラ・ボックス、S5のジンクス・モンスーン、S9のサーシャ・ベロア。「人生は祝福よ!」(S1 オンジャイナ)

せいぜいがんばれ! 魔法少女くるみ

www.seizeiganbare.jp

 疲れてくると身体がショートアニメしか受け付けなくなるので、Pie in the skyさんには何度も助けられました。可愛いけどかなりぶっ飛んでるのでお気をつけください。松本監督作品だと「ポンコツエスト」も好き。

美容は自尊心の筋トレ

www.ele-king.net

 めちゃくちゃよかったので、ルッキズムの呪いに苦しんでいる同志各位はぜひお読みください。あと「いつもご機嫌でなくちゃ」の呪いに苦しんでいる同志各位もぜひお読みください。たまに不機嫌なきみだって可愛いんだよ。

ねこ❤️

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最近こたつの正しい使い方を覚えたぞ。

 保護猫を引き取り、念願だった猫との暮らしが始まりました! しんどいことがあったとしても「まあ家帰ったら猫おるしな」と思えるようになったのでサイキョー。一緒にいっぱい遊ぼうね。元気で長生きしてね。

 

 そんなこんなで、今年も一年間、本当にありがとうございました。来年も焦らずゆっくり頑張りますので、引き続き応援してくださると嬉しいです。

 まずは来年1月発売予定の新作『あやかし協定 妖怪はともだちに含まれますか?』(集英社みらい文庫)をよろしくお願いします! 年明け以降、もろもろ告知していきますね。

miraibunko.jp

 それではどなたさまも良いお年を。 

【10/14発売】『毒舌執事とシンデレラ②』

 お嬢様教育ラブコメ『毒舌執事とシンデレラ』、おかげさまで2巻が出ます! ありがとうございます!

 今回も三月リヒト先生の素晴らしいイラストがたっぷりです。お楽しみに。

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【あらすじ】

「マナー強化月間」ーー11月の1か月、ルミナス学園では学園中に『お目付け役』が配置されて、生徒の一挙手一投足がチェックされる。「どう振る舞ったって、その人の自由じゃないの」とうんざり顔の優芽に対して、月森は「マナーとは優しさ、思いやりです。」と語る。
 そんな中、優芽はアイアン寮でハウスパーティーを行うことを提案するが……。

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 2巻のテーマは『マナー』。ひえええ~! しかし腐ってもお嬢様もの、避けては通れぬ道であります。

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映画『プリティ・プリンセス』より「マナーは重要」。

 マナーって、聞いただけでウッとなりますよね。私もです。実はかつて会社の採用部で働いていたことがあるので、特にビジネスマナーなる謎儀式には人一倍思うところがあるのだ。

 これはよく考えれば当然のことなのですが(そして就活中の皆様には安心してほしいのですが)、「ノックの回数が間違ってる! 不採用!」なんてことは、よほど特殊な業界でない限りはありえません。細かいマナーを気にするあまり、話の内容がおろそかになるようでは、まったくもって本末転倒なんじゃ。

 ただやっぱり、同じスペックなら、だらしない格好の人よりはきちんとした身なりの人の方が、覇気のない返事をする人よりはハキハキ受け答えする人の方が、印象はいいですよね。なぜかって、本当に相手に敬意を持っているのなら、自然と態度に現れるはずだから。重要なのはそこでは? と思うのです。

 マナー講師が失礼クリエイターとか呼ばれる昨今、マナーなんてどうでもいいじゃない~という風潮もあり、言いたいことは分かる、分かるが、でもどうでもよくはないんじゃない? 意味がないってわけではないんじゃない? と自分を説得しながら2巻を書きました。

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「マナーが人を作る」といえば、映画『キングスマン』。

 とかなんとかまたモゴモゴ言うてますが、本作はあくまでもエンタメ! ラブコメ! です(そして就活は関係ない)。難しいことは抜きにして、ドキドキワクワクしながら、楽しく読んでいただければ嬉しいです。

 2巻はパーティー三昧! 琳が怒ったり、竜之介がおろおろしたり、月森が相変わらず厳しかったりします。「真のお嬢様」を目指して頑張る優芽を、ぜひ応援してくださいね。

 10/14発売です。どうぞよろしくお願いいたします!

 

 予約始まっています↓

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【8/4発売】『毒舌執事とシンデレラ』

 講談社青い鳥文庫さんから新刊『毒舌執事とシンデレラ』が出ます!!

 小学生のころから大好きだったレーベルに自分の本が並ぶなんて。信じられないくらい嬉しいです。ご縁に感謝!

 イラストは三月リヒト先生です。表紙も挿絵も本当に最高なので、乞うご期待。

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【あらすじ】

 この執事、顔はきれいだけど、嫌みで、皮肉屋で、すっごく毒舌!
 おとなしい性格で自分に自信のない中学生・灰原優芽は、思いもよらない出来事から、超お金持ちが集う全寮制中高一貫校・私立ルミナス学園に転校することに! しかし、優芽に仕えることになったのはイケメンだけど超毒舌な執事・月森叶だった。月森の厳しいレッスンのもとで、優芽が「真のお嬢様」をめざす、シンデレラ・ストーリーが始まります! 

aoitori.kodansha.co.jp

 全寮制セレブ学園で繰り広げられる、お嬢様教育ラブコメ。設定こそコテコテですが、中身は天川っぽく仕上がったかなと思っています。

  令和のシンデレラは、耐えない、待たない、頼らない! 王子様がいなくても、自分自身の力で幸せになるために、泣きべそかきながら頑張る主人公・優芽(と、最強執事・月森)を、どうぞ応援してくださいませ。

 

 ***

 

 ちなみに言うまでもないことですが天川はドドド庶民です(どころか、母子家庭育ちで典型的な苦学生だった)。ただ、小学校がカトリック系だったせいか、わりあい裕福な家の子が周りに多かったのです。

 なんていうか、本当のお嬢様って、「わたくしマカロンしか食べたくありませんわ! 庶民は石でも舐めてなさい」みたいな高飛車キャラじゃないんだよね(当たり前体操)。恵まれた環境でのびのびと育った子は、概しておおらかで明るく、いつもニコニコしているなあ、というのが私の学びであります。金持ちだろうが貧乏だろうが、健全な自己肯定感を持っていたいですよね。まあそれが一番難しいんですけど。

 

 ***

 

 ごにょごにょ言うとりますが、本作はあくまでもエンタメ! ラブコメ! です。暗く重苦しいニュースが続く中、読者の皆様にひとときでも楽しい時間を提供できれば嬉しいです。

 8/4発売です! どうぞよろしくお願いいたします。

 ご予約はこちらから↓

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ヨボヨボっす

 ワクチンの副反応が思った以上にしんどかった記です。ちなみに打ったのはモデルナ。
(この記事はワクチン接種を推奨するものでも批判するものでもありません。念のため)

1回目

 そもそも1回目からグズグズだったわれわれ(私と夫)。

 夫の方が先の日付で予約していたので、実験台になってもらおう、もとい、様子を見させてもらおうかなと思っていたのだけど……。

 夫の接種当日、夫を送り出し、家でぼんやりしてたら、会場から電話。夫「予約のとき、接種券番号間違えてた。そっちの番号で予約されてた」「私の番号で予約してたってこと?」「そう。すぐにタクシーで来て」ぴえん!

 つまりこういう事情であります。
 接種券が比較的早くに届いたのと、住んでいる地域的に大規模接種会場が利用できたので、年齢の割には早期に予約できたわれわれ。ただ、予約のときに間違えてお互い逆の番号を入れてたらしい! これは多くの真面目な方には不要なアドバイスなんですけど、接種券番号を間違えるな。

 接種を受ける人をその場で変更したりはできないとのことで(そりゃそうだ)、本人が行くしかない。会場は20時半に閉まる。電話を受けたの19時40分。タクシーのドライバーさんに事情を話すと、めちゃめちゃ心配して急いでくれた。ありがとうありがとう。

 そんなこんなで、なんとか会場が閉まる直前に到着した私。スタッフの方々はブチ切れることもなく、本当に優しくしてくださった。ありがとうありがとう。さらに、当日のワクチンに余りがあったのか、夫も一緒に接種を受けられた(予約日の変更ならできるみたい)。ありがとうありがとう。

 で、副反応だけど、1回目は大したことはなかった。腕が痛い(本当に痛い。Tシャツの脱ぎ着が苦痛)のと、倦怠感が2日程度続いたくらい。

 ただ、1週間後に腕の赤み、かゆみは出た(いわゆるモデルナアーム)。夫は出なかったので、個人差ぽい。

2回目

 というわけで期せずして同日に接種になったわれわれ。自動的に、2回目の接種日も同日になった。これがよくなかったんですよ。いやもうほんと、接種券番号を間違えるな。

 2回目接種の翌日は、念のため休みを取っていた。朝起きて、だるい、熱っぽい。熱を測ると37.8度。これくらいは予想していたので、解熱剤を飲んで、寝る。

 夫は朝のうちはそこまでしんどそうでもなかったのだけど、昼ごろフラフラになってくる。熱を測ると……39度!?  マジか。私も測ってみる……いや私も39度あるやんけ! そりゃしんどいわ。接種の時間が遅かったこともあって、副反応が昼間に来たみたい。

 ここからが地獄でした。熱が深夜まで下がらず、悪寒、頭痛、倦怠感、全身の痛みのフルコンボ。栄養とったほうがいいのはわかってるんだけど、食欲がない、というよりまず体を起こすのがつらい。介抱してくれる人はいません、なぜなら2人ともぶっ倒れてるので。リスク管理下手か?

 1回目の感じから、腕の痛みや倦怠感は出るかなと思って、チンするだけの冷凍おかずとか用意してたんだけど、いやそういうレベルじゃない。固形物むり。熱中症対策でスポーツドリンクの備蓄があったのでまだ救われたけど、結局ゼリーやら冷えピタやらをUberに頼むことに。見ず知らずの他人にお使い頼めるんだから、すごい時代です。ありがとうありがとう。

 というわけでナメクジのようにのたうちながらただただ耐え、2日目の昼になってようやく平熱まで下がった。ひええ。完全にナメておりました。

反省そして感謝

 いやほんと、インフルとかのときもそうだけど、家族全滅ってよくないです。精神的にメゲる。準備が足りなかったというのもあるけど、なにより同日接種じゃなければここまでしんどくはなかった。何度でも言うが接種券番号を間違えるな。

 とはいえ、これだけしんどくても、ワクチンを無料で受けられることはありがたいし、当たり前のことだとは思ってないです。医療従事者の方はじめスタッフの方々には感謝しかありません。あとタクシーとかUberのおじちゃんたちもありがとう。

 体質によるので平気な人は全然平気なのだと思いますが、心配な方は(特に2回目は)しっかり準備された方が良いかと思います。解熱剤、水分、お粥やゼリー、氷枕など。ご参考まで。